八ケ岳 天狗岳西尾根
2004/3/13〜14
L村瀬、丹野、桜井(記)
コースタイム:
・3月13日(土) 晴れ
 辰野館9:05〜唐沢鉱泉10:32〜西尾根稜線11:58〜2510mピークを過ぎた鞍部(テン場)14:42
・3月14日(日) 晴れ
 発7:05〜西天狗岳7:42〜東天狗岳8:05〜黒百合ヒュッテ9:05〜渋ノ湯10:40

3月13日(土)
 自分たちだけで行かれる所ということで、昨年1月村瀬さんが敗退した天狗岳西尾根を目指す。前夜ムーンライト信州(乗り場は新宿駅のはずれのホーム。乗り換えに時間を要するので、時間ぎりぎりだと乗り遅れそう)に乗車。電車が動き出しても一人足りない。茅野でのんびり待つつもりでいると、一番のあずさより早く、その人は登場。そろってタクシーで辰野館へ。運転手さんが、建設中止になったダムの跡地はどうなるのだろうかと話していた。
 バス停よりちょっと手前に登山道がある。わかんを付け、スキーのトレースをたどると、まもなく八方台。阿弥陀岳などの展望を楽しむ。雪はしまっていて歩きやすい。木々に雪はなく、春を感じる。ここから林道をしばらく行くと、冬季休業中の唐沢鉱泉だ。生ビールと書かれたのぼりがはためいている。
 樹林帯の登りの始まり。深雪ではないがラッセルで進む。赤布が目印。2416mピークで展望が開け、赤岳、阿弥陀岳が春霞の中に浮かんでいた。南八つの山にほとんど行ったことのない私は、阿弥陀岳の急峻さに目をみはる。みんな、あんな壁を登っているの? テン場は樹林帯の末端近く。最後、急にペースダウンしてしまった私はほっとする。眺めのいい場所だったが、かぜもなく、夜には街明かりが見えた。この日、山の中では誰にも会わなかった。

3月14日(日)
 最後の登りをがんばると、西天狗岳に出た。山々は見えるが、風が痛い。早々に東天狗岳へ。すでに3、4人はいたか。続いて登ってくるいくつものパーティが見える。中山峠からはるんるんコース。黒百合ヒュッテを過ぎても頻繁に人と会う。さすが人気コース。同じ天狗岳を目指していながら、西尾根の静けさがうそのようだ。
 渋の湯が近くなってくると、道が凍っていて、アイゼンをはずした足は微妙な歩きを要した。温泉が見えたところで、つるり。「沢に落ちないでよ」と笑われたが、滑ってなかなか立ち上がれなかった。11時前に渋の湯に到着。行動時間が短く、丹野さんは物足りなかったようだ。

追記 
 渋の湯は寒い。客引きをしているタクシーの運転手さんの言葉は本当だった。脱衣所は暖房なし。風呂場は人がいないときにふたを閉めているためか、また寒い。湯に浸かっているときだけが天国。私たちは運良くちょうどいいバスがあったからよかったが、待ち時間があると絶対湯冷めする。